バスロケ運行データとAIを用いた日本初の自動ダイヤ改正支援システム「Dia Brain」を開発し、バスコンサルティング事業を開始 ~両備グループのダイヤ改正に導入~

2018年4月3日
株式会社トラフィックブレイン

株式会社トラフィックブレイン(東京都千代田区内神田3-2-9、代表取締役社長:太田恒平)は、バスロケーション(バスロケ)システムの運行データとAIを用いた自動ダイヤ改正支援システム「Dia Brain」(ダイヤ ブレイン)を開発し、データ分析などを通じてバス事業改善を支援する「バスコンサルティング事業」を開始します。

「Dia Brain」は両備グループ(事務局:岡山市北区錦町6番1号 両備ホールディングス㈱本社内、代表兼CEO 小嶋 光信)内のバス会社4社(岡山県内:両備ホールディングス株式会社 両備バスカンパニー(社内カンパニー)、岡山電気軌道株式会社、株式会社井笠バスカンパニー、広島県内:株式会社中国バス)における2018年4月1日以降のダイヤ改正に順次本格導入されます。

自動ダイヤ改正支援システム「Dia Brain」について

「Dia Brain」は、バスロケシステムにより蓄積した運行データを基に、全路線の遅延時間や遅延箇所など運行の見える化に加えて、早発(所定時刻よりも早く出発すること)を防ぎつつ遅れの少ないダイヤをAIにより自動で生成します。

ダイヤを自動生成するAIは、走行時間のばらつきや時間調整可能なバス停の考慮、異常値の除去などを行いながら、途中の通過時刻を決定していきます。これにより、ベテランの担当者であっても難しかった、実態に即したダイヤへの修正が可能となりました。このようにバスロケの運行データを用いて遅延の少ないダイヤを自動生成するシステムは日本初の事例です(当社調べ)。

本システム導入により時間帯ごとの一般的な所要時間差をあらかじめダイヤに反映することで、お客様の待ち時間や不安感を減らし、路線バスの利便性・信頼性を高めることを目的としております。

先行的に試行した岡山電気軌道の妙善寺線岡山駅発の平日17~18時台にて効果を測定したところ、最大遅延時間(当該バスのダイヤ上の発時刻と実際の発時刻との差[分単位]の全通過停留所における最大値)の平均値が8.6分から4.4分に減少していました。本システムの研究成果は、2018年6月9~10日に東京工業大学にて開催される土木学会 第57回土木計画学研究発表会において発表予定です。

両備グループにおける導入について

「Dia Brain」は、両備グループの「バス事業改善プロジェクト」の第一弾成果として同グループのバス会社4社のダイヤ改正に導入されます。同プロジェクトは、両備グループ、東京大学生産技術研究所 伊藤昌毅助教とトラフィックブレインにより2017年12月に発足しました。両備グループからはバス会社4社に加え、バスロケシステム「Bus-Vision」等を開発する株式会社リオス(岡山市中区藤崎564番)、地域公共交通の再建・分析・提言等を行う一般財団法人地域公共交通総合研究所(岡山市北区錦町6番1号)が参加し、ITを活用したバス事業改善に関する産学連携のオープンイノベーションに取り組んでいます。

下表の通り2018年4月以降「Dia Brain」を用いたダイヤ改正が実施されます。

会社ダイヤ改正日対象路線
両備バス2018年4月1日小溝線、吉岡線、倉敷循環線
2018年4月9日岡山西大寺線
岡電バス2018/2/1(試行)三野線、妙善寺線、理大東門線
2018年4月1日火の見線
2018/6月頃新岡山港線、健康づくり財団病院線
井笠バス2018/5月頃寄島線
中国バス2018年4月1日府中線

「バスコンサルティング事業」について

「バスコンサルティング事業」は、システム開発、データ分析、交通情報、交通工学のノウハウを統合し、「Dia Brain」などを用いた交通分析、オープンデータ化や経路検索サービスを通じた情報発信に加えて、組織活性化をしながらハンズオン型でバスのサービスや経営の改善を支援する事業です。

「ITを使ってサービスの質や収益を見える化し向上したい」
「社内に埋もれたデータを活用したい」
「情報を発信し集客力を上げたい」
「現場のニーズに合い、現場で運用可能な方法で解決したい」
「どこから手を付ければよいか教えてほしい」
「ITやデータに強い人材、継続的改善を行う風土を育てたい」

このような願いをお持ちのバス事業者の課題解決をトラフィックブレインは支援します。